筆談ホステス・斉藤里恵さん(25)のことを
ご存じの方も多いかもしれません。
資格とは直接関係のある話ではありませんが
自分の将来や進路を考えるとき
こういう選択肢もあるのか、という
目から鱗(ウロコ)の話です。
耳が聞こえない女性がかつて
銀座のホステスになった、というようなことは
聞いたことがありません。
ふつうは
話術の巧みな女性でなければ
ホステスには向かないと思いますし、
ましてや、銀座などで働けるはずがないと
思いがちです。
しかし、実際はそうではないようです。
斉藤里恵さん自身が
筆談で次のように語っています。
「筆談ですと、
会話とはまた違った楽しみ方がありますし、
文章や言葉によって
気持ちもより伝えられることもあります」と。
お互いの紙を見せ合うことで、
お客さんとの距離が近くなるのを感じるし、
筆談はラブレターのように新鮮だといって
ドキドキされる方もいるのだとか。
会話は他人にも聞こえても、
筆談は当人同士にしかわからないので
秘密の会話が成り立つのだそうです。
水商売の世界に入るきっかけは
高校を中退した18歳の時。
耳が不自由な身で
故郷の青森県での職探しは容易ではなく、
そんなときに一人のママさんが
声をかけてくれたそうです。
青森時代に既に筆談で成功を経験し、
上京したものの、
なかなか雇ってくれるところもなかったところを
青森時代のお客さんの口利きで銀座のホステスに。
銀座で働き始めて2年ほどだそうですが
この不景気の中、里恵さんの月収は
不景気に拘わらず100万円を超えるとのこと。
ところで
日本の障害者は人口の約5%。
里恵さんは次のように言います。
「銀座では障害者のお客様を見たことがありません」
「障害者の人は引っ込み思案で、遠慮をしているのかも」
障害者の人にも
是非店に来てほしいというのが彼女の願い。
著書筆談ホステス
少しでも障害者の励みになりたかったから。
里恵さんの夢は
「30歳位までに、健常者も障害者も働けて、
健常者も障害者も気軽に来店できる
美容エステのお店を作る」ということ。
私たちはいわゆる
「常識」にとらわれ過ぎているのです。
「発想の転換」などと言いますが
これは、ただ頭で考えているだけでは
何も転換できないことがよくわかります。
